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NPO法人 関西障害者国際交流協会 2008年の活動
   
   中国四川大地震被災障害者救援訪問



6月30日に行った『四川大地震被災障害者チャリティコンサート』の義援金や、
『ゆめ・風基金』『「哀しみの南京」尼崎公演実行委員会』からの義援金を
成都市障害者連合会に手渡す為と、
被災地の情報や今後の交流活動などの話をする為に、
7月18日、関西国際空港から上海に向かいました。
成都までの直行便が無いため上海で2泊し、20日に成都市に向かいました。

21日に被災地の彭州市まで訪問に行きました。
朝、8時30分に障害者連合会組織連絡部部長李家明さんと
主任の宋凡さんにホテルまで車で迎えに来て頂きました。

彭州市では60万人もの被災者、
35万戸以上の家屋が全半壊になったそうです。
正確な数字はまだ出ていませんが被災者の中には、
手足の切断や寝たきり状態の人もたくさんいるそうです。

成都市内は地震による被害は少なかったようですが、
車で20分ほど走った頃から仮設住宅やテント、
家屋の被害が目立ってきました。













山間部に近づくにつれ被害が大きくなってきました。
ここまでは車の中や道路近辺の写真です。

通常だと外国からのマスコミ等の取材は一切出来ないそうですが、
今回は障害者連合会のお力添えで彭州市にお願いして頂き、
被災地の訪問と写真撮影を許可して頂きました。




彭州市臨時出張機関


彭州市臨時出張機関すぐ横に、倒壊した建物の残骸がありました。
金槌やバールを持ってコンクリートの塊を砕き、
「鉄筋」を取り出し鉄くずを売って、生活の足しにするのです。




訪問と写真撮影の許可が下りてから、
彭州市通済鎮区藍天小学校を訪問しました。



夏休みで生徒はなく、倒壊した校舎はすでに取り壊され
ガレキの山になっていました。
校庭には教師の家族が暮らすテントが張られ
仮設教室で地震の様子を聞くことが出来ました。






次は通済鎮障害者連盟幹部の説明を聞き、
町の中心部被災状況を視るために車に乗り込みました。















車を降りて歩いて町の被災状況を見ました。
以前は町の中心部で、道路両側にはお店が並んでいたと言います。










老人施設あと




屋根も壁もあったが倒壊しコンロ後だけが残っている。




廃材などで小屋を作り暮らす人たち。




地震の為に足を怪我し、家は倒壊。
子供二人を抱える家族。




家を失くした障害者

車から見るだけでなく現場を歩いてみると、
被災した人の苦労や困難が鮮明に視えてきました。



少し車で移動し障害者の住まいを訪問しに行きました。
車の窓から見える風景はどれもこれも、
地震の被害ばかりです。





先ほどよりも少し山間部で、車を降りて家まで歩くのですが、
昨夜から今朝まで降り続いた雨の為、滑って歩きにくくなっていました。
昨夜の大雨で、仮設住宅が浸水したとニュースで報道していました。
余震も続き場所によっては洪水の危険もあると言う事でした。





この女性はチベット民族の障害者で、地震の為に家が倒壊。
自分で家(小屋)を建て生活しています。
家の中まで入らせて頂く事が出来ました。

玄関前に置かれた消毒液の噴霧器が印象に残っています。
地震に加え、雨と連日の40度を越す猛暑の為、
伝染病発生の危険があり政府から配られたそうです。




雨漏りのする小屋には、つぶれた家から運び出した僅かな生活用品で、
ひとりで生活をしていました。
始めの間は普通に話をしていたのですが、
しばらくして泣き声に変わってきました。




強がりを装っていたのが、
段々と本心が出てきたようです。

地震が起きてから辛く苦しい事ばかり続き、
これからの生活も不安で、胸が張り裂けそうだ。
と話し出しました。
生活費も1年でわずか1000元しかないそうです。

200元(約3000円)の義援金を渡しお別れしました。
彼女にとっては、数か月分の生活費であり、
すごく感謝していました。




近くで生活する人達が集まってきました。
広場には仮設住宅が建設中で、
それまではテントや自分たちで作った小屋で
協力しながら暮らしています。



被害に遭わなかった畑から、
野菜を収穫して帰る人も・・・



翌日7月22日、はホテル近くにある成都市障害者連合会センターまで歩いて
障害者連合会理事長 張寛さんに義援金を渡しに行きました。

成都市内はそれほど大きな被害は無かったようですが、
障害者連合会センターには、あちらこちらにひび割れが入り、
雨漏りがするらしく方々にバケツが置いてあります。

玄関を入ってすぐに、
視覚障害者と肢体障害者(足の切断)が話をしていました。
ここにはたくさんの障害者が集まるところのようです。



成都市障害者連合会理事長 張寛さんに

中国四川大震災被災障害者救援コンサート 40万円
「哀しみの南京」尼崎公演実行委員会   18万円
ゆめ風基金               24万円

計82万円の義援金をお渡ししました。

日本の皆様の、暖かい心とご支援に
たいへん感謝しております。  
ありがとう御座いました。

とお礼の言葉を頂きました。




それから成都市被災障害者の事を話して頂きました。
仮設住宅も半分しかなく、
仮設住宅に入れても何年か後には出て行かなければならない。
仕事や、新しく障害者になった人の事など問題が山積されている。
職員たちも地震から一日も休まず、
土日は被災現場で働いているそうです。

今、一番必要なのは何ですか? と尋ねたところ
「お金です」との一言。
地震直後は何も無い状態だったのですが、
今では衣服や車椅子など補助や寄付で足りているそうです。
それよりも復興やリハビリセンターの建設、
被災者の住宅や生活費などモノよりお金が必要だと言われました。

某外国より、
「おもちゃ(玩具)」がたくさん寄付されたが、
税関でストップしたままで返すわけにもいかず困っている」
とも話されました。

 

23日午前中は成都市障害者連合会センターで、
日本から頂いた義援金の感謝状を受け取り、
午後からは都江堰へ向かいました。

彭州と同じ李家明さんと宋凡さんの案内です。
都江堰は彭州と違い、都市部の被災が酷いところでした。

途中で3ヶ所ほどの検問がありました。
ここもマスコミの取材を制限しているようです。




広い幹線道路の横に、仮設住宅が並びだしました。
都江堰のシンボルと言われる「金色の馬(?)」を通過すると、
所々に、倒壊したビルが姿を現しだしました。

途中で都江堰障害者連合会に立ち寄り、

連合会理事長の案内で被災地を訪問することになりました。

ここは都市部の被災だけに死傷者がたくさん出た場所です。
実際に目にするとこんな大きなビルが・・・
と目を疑うような光景が続きました。







鉄の扉の向こう側に、
倒壊したビルの瓦礫が散在している場所に案内されました。
ここは障害者が門番の仕事をしていた場所で、
命だけは助かりましたが、病院のベットで横になったままだそうです。






頑張り屋で優しくて、良い人だったのに・・・

涙ぐみながら説明してくれる姿を見ていると、
私まで涙がこぼれて来ました。


1時間ほどの訪問でしたが、
地震の凄さに言葉を無くしてしまいました。

都江堰の市街から出ようとしたとき、
道路に真ん中で、4人の兵士が私たちの乗った車を手招きし、

囲まれるように車を停めた瞬間。
白い消毒液を放射しだしました。
車体はもちろんタイヤや車の底にまで、
4人がかりで吹き付けるのです。

改めて、地震の凄さを痛感させられました。


成都に帰る途中で、
仮設住宅に住む障害者夫婦の家に訪問させていただく事になりました。
広い道路のすぐ横に造られた仮設住宅に、
1万5千人もの人が暮らしているそうです。



仮設住宅に住む障害者が、日本では見たことが無い
手動車椅子(手動3輪車?)に乗って出迎えてくれました。



膝を悪くした奥さんと二人で暮らしているそうです。

最近はやっと食事も行き届いてきたが、
地震直後は苦労したそうです。
仮設住宅に入れて良かったのだが、仕事や貯金も無く、
数年後には仮設住宅を出て行かなくてはいけない。
今は近所の人達と助け合いながら生活しているが、
不便な事も多くこれからの生活も不安だと話し出しました。



仮設住宅の中を見せてもらいましたが、
日常の生活用具は少なく、
トイレや炊事場も共同で利用するなど
不便な事がいっぱいでした。



何よりも暑い!
連日の40度を越える暑さに加え、
クーラーどころか扇風機もありませんでした。

斜め向かいの夫婦の家も見せてくれました。
中には女の子が一人でベットに座りテレビを見ていました。




私たちが話しかけても無表情で、
ただ無心にテレビを凝視しているだけのようでした。


この障害者夫婦も1年間で1千元(約1万6千円)しか収入がないと言います。
2百元の義援金を渡しお別れすることにしました。


最初は受け取ろうとしませんでしたが、
最後には喜んで手に取りました。
やはりこれからの事を考えると、
数か月分の生活費です。



この人は、
仕事はあるのだろうか?
そして、

いつまでここで生活するのでしょうか・・・?






  
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